悠言録

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[2006年11月06日]

 ぽかぽか陽気に誘われて「行列のできる展示会」にでかけた。秋の奈良観光の目玉・正倉院展。平日の、それも午後3時過ぎにもかかわらず30分待ちでの入場、うわさに違わぬ(?)人気振りである▼同展の昨年(57回)の入場者数は約23万7000人。前年を10万人上回り。90年の21万2000人を超える過去最高(奈良以外では21年の東京開催の44万3000人がある)となっている▼主催である奈良国立博物館は01年の独立行政法人に移行後は前売り券の発売や外部委託、さらには報道機関、輸送期間など企業との協力なタッグなど懸命な「企業努力」がここにきて花を咲かせている。今年も1000人の新幹線特別列車運行や皇太子妃雅子さまの来場など話題もあってさらに勢いは増しそう▼むろん、行列の最大の因は中身にある。とくに今年は聖武天皇没後1250年の記念の年から通常の美術工芸品に加えて、光明皇后との「深いつながりを」を示す日常愛用の品も数多く展示されている。聖武天皇の擦り切れた肘掛に親しみを覚えるといったら失礼か▼きれを継ぎ合わせた美しい袈裟の色に若い女性がため息、年配の男性は古文書の鮮やかな墨の色「書いた人の息遣いが」と。きらめく天平文化へのタイムスリップに行列の絶えることはなさそうだ。(龍)

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