悠言録

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[2006年11月14日]

 失敗を繰り返すな―人間、進化していく上での初歩的な心得である。だが、その意識が強すぎると同じ過ちを犯してしまう経験も多い▼仕事にせよ家庭生活にせよ、神経過敏になり肩に力が入りすぎると、悪い結果を招きやすい。政治や経済は言うに及ばず、恋愛もしかり。常に自然体を心掛けたいものだが、感情のある生身の人間だけに厄介だ▼意識過剰によるミスは、まだ救いがある。許しがたいのは、悪例を教訓とせず、ましてや承知の上で繰り返される悪行だ。政治家や公務員の立場を利用した悪事をはじめ、あらゆる犯罪は反復の歴史である。戦争もまた▼悪の道は良心のマヒに通じ、報復を招いたりもする一方、連鎖反応も生み出す。法律や社会のルールには抜け道、盲点は付き物だ。ただ利用するか否かが人間の品性を分ける▼その連鎖反応。次元は違うが、いじめによる中学生らの自殺が相次いだ。一般犯罪と異なり、善悪の彼岸に漂う原罪的行為だけに、「自殺」という言葉に免疫のない若者は、感覚的に反応しているかのようだ。悲しい連鎖反応は、いつの時代でもある▼いじめも今は「イジメ」と片仮名で書かれたりする。何となく軽いノリのゲーム感覚で罪悪感が希薄になっているのではないか。漢字で書けば「虐め」「苛め」。中学生には難しいかもしれないが、パソコン世代であれば、簡単に変換で出て来る。(宏)

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