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[2006年12月18日]

  ノロウイルスが主な原因となって、下痢や嘔吐(おうと)などを起こす感染性胃腸炎が大流行している。県内でも感染が上昇、高齢者が死亡するケースも出た。1981年の調査開始以来最高を記録したという▼発症のピークは例年、12月中旬から下旬にかけてで、今後さらに増える可能性が高い。ノロウイルスは、生ガキなど加熱が不十分な貝類を食べることで感染するほか、患者の便や吐しゃ物から二次感染する。県健康増進課は、食前や患者の便などを処理した後の手洗いの徹底や、食品の十分な加熱などを呼びかけている▼症状が出た場合、有効な抗ウイルス薬がないため、輸液などにより水分の損失を防ぐしかない。自覚症状がなくても油断できない。無症状のままキャリアとなり、次の感染源になる場合もないとはいえないからだ▼ノロウイルスは、食中毒の原因として注目されて日が浅く、これまであまり問題視されてこなかった。今年は特定の遺伝子を持つウイルスが流行しており、その原因として遺伝子の変異により免疫が働かなくなっていることが考えられるという▼体内にもたくさんの細菌がすみついている。肉眼では見えず、ふだん意識することもないが、体が弱ってくると、悪さをするものがいる▼そう、社会にも体制の不備や人々の油断をついて悪さをするやからが多い。これにも効果的なワクチンはない。日ごろの予防が大事だ。(克)

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