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[2006年12月22日]

 今年ほど公務員の不祥事が全国的に話題になった年はないだろう。談合問題では、現職知事が3人も逮捕された▼奈良市の病休職員問題は、談合事件に発展し、全国から注目される事態となった。奈良市は、二度とこのようなことが起きないよう綱紀粛正と制度改革に躍起だ。人事制度や入札制度は既に改められた▼目下、3月議会への提案を目指し「行政における法令遵守推進条例」の制定に取り組んでいる▼誰でも法律を守らなければならないことは当然だが、現実には公務員でもそうはいかない。先日偶然、県庁OBのある市長に会った▼昔話に花を咲かせていた時、「自分は県庁舎を見るといつも頭を下げている。人生の大半を注ぎ込んだ職場と仲間を敬慕し、自然にそうなる」と語られた。そして、公務員が自分の仕事に自信と誇りをもち、職場に愛情をもって仕事に取り組んでいたら、道を誤ることもないし「外圧」にも正しく対応できると言われた▼この市長が、自分の郷里を思うあまり、無心で市長選に出馬されたことは有名だ。今は、自らの体験を踏まえ市の職員に対し、自分が働いている職場に、将来も感謝できるような仕事の取り組み方を求めているそうだ。そのような気持ちで励むことが、市民サービスにもつながるという▼この市長のような心構えで職務に精励する公務員ばかりだったら、法令遵守の条例も必要ないのだろうが。(耕)

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