悠言録

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[2006年12月28日]

 年の瀬、どこの家庭も正月準備で多忙だろう。正月はもともと冬から春への境において、春の喜びをもたらす年神を祭る時節。この神は、どこか高い所から降臨してくるらしい▼除夜の夜食をつくる際、大きな音をたててマナイタを叩くのも、「おや、おいしい料理ができているな」と神の注意を引くため。しめ縄や門松を飾るのも、三宝に鏡餅や干し柿、昆布などを供えるのも、床の間に清い松の枝を立てるのも、全て神が各家庭にやどり来て気分良く滞在していただくためだとか▼今年は日本中に「うそを言う」「ひとをだます」ことが蔓延した。安全データの改ざん、契約不履行、ごまかし決算、リフォーム詐欺、「俺やオレ」のお年寄り泣かせ、偽装に善人づら・・・▼政治家のうそは数々あったが、郵政民営化にからむ″自民党復党劇″は第一級の詐欺芝居。政府の税調会長の辞任劇は言行不一致の鼻白む裏切りドラマの傑作だったろうか▼奈良で、「歴史文化を大切にしよう」を題名にした歴史ドラマが進行中。平城遷都1300年記念事業を背景に、演出担当は奈良県と奈良市。その裏で、両演出家は、奈良市あやめ池で歴史・文化遺産のかけがえのない池を破壊することに前向きらしい。言行不一致のうそに観客は決して拍手はすまい▼「どうぞ、本当のことを言う人を―」と、降臨した神様にお願いしようと思っている。(水)

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