悠言録

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[2007年01月30日]

 同世代の友人たちとの雑談で、紙芝居の話になり、あれは良かった―で意見が一致。たわいない懐旧談ではあるが、ちょっぴり文明論も含まれていた▼例えば、静と動の問題。単純明快だったテレビ漫画も、芸術性の高いアニメなどに変わり、動きが非常にスムーズになった。ただ昔は、こま送りがギクシャクしていたものの、動物などの動きがよく観察でき、その機能が学べた▼紙芝居は、それに加えて想像力の問題が大きい。数枚の絵の展開でストーリーがつづられるが、1枚ずつは単なる静止画。ところが、ある瞬間の直前の残像をふまえ、直後のイメージが想像できる▼これは応用力の鍛錬となり、人生全般の洞察力が養えるとは大げさか。教育者や政治家なども、過去の教訓をふまえて未来図を描くには、現実という眼前の静止画像を凝視する必要があろう▼学校いじめ問題しかり、生駒市の新病院問題しかり。ミニ社会である学校での基礎訓練、あるいは組織のリーダーとしての見識などは、謙虚な学習態度で培われる。真実という名の得体の知れない怪物を飼いならすのも楽しいものだ▼時代とともに紙芝居から高度な映像機器に進歩したように、教育や政治の機能、方法論も進化した。要は使い方と目的意識の問題だ。しばし〈人生紙芝居〉の1枚に目を凝らしてみるのも勇気ある停滞。それができなければ野蛮人とは言わないが。(宏)

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