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[2007年02月02日]

 痛ましい事故が起こった。上北山村西原の国道169号でのがけ崩れだ。ワゴン車の3人が亡くなられた。がけ崩れでは昨年末、十津川村で前途有為な若者が亡くなったばかりだった▼十津川村の事故は国道でも支線だったが、今回は吉野郡を南北に縦断する基幹道路だっただけにショックが大きい。奈良県は平野部が少なく、県土のほとんどが山間地だから仕方ないとは言えない▼木谷信之県土木部長らは、「一度土砂崩れが起きた場所では、それ以上の土砂崩れは起きないと経験的に承知していた」と弁明している。果たしてそうだろうか。断層や湧水、軟弱な地盤が混じりあっているところでは、土砂崩れは続発する▼卑近な例を持ち出すと、王寺町の「亀の瀬」は対策工事が施されるまではよく起こったではないか。今回の事故を、稀なケースと片付けてはいけない。県が今、急いでしなければならないことは、同じような危険箇所の洗い出しと、今回の事故の原因究明やそのメカニズムの徹底解明だ▼このことが解らない限り、その対策は、いつまでも万全でありえない。一方で、対策には予算が必要との反論があるが、通行止めも立派な対策だ▼今回の場合、多少の危険は認識しながらも生活機能の確保のため、全面的な通行止めに踏み切れなかったとすれば、判断の甘さを指摘されても仕方ない。道路管理者の責務の第一は安全の確保だ。(耕)

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