悠言録

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[2007年02月04日]

 きょう4日は「立春」。冬と春の分かれる節目を越える、いわば春の初日。旧暦では1年の始まりだ▼「春」という言葉は「万物が発(は)る」「木の芽が張(は)る」「田畑を墾(は)る」などの意味を持ち、希望に溢れる季節を象徴している▼その春の心地よい響きのように、政府は、戦後最長の経済拡大と好景気を強調する。好景気には神話にちなんだ名前が付けられる。初代天皇の神武天皇即位以来、見ない好景気という高度成長期の「神武景気」。景気拡大期間が神武景気をしのぐことから、さらに遡って「天照大神が天の岩戸に隠れて以来の好景気」として命名された「岩戸景気」▼「いざなぎ景気」は昭和40年から5年近く続いた好景気。「いざなぎ」とは神話で、天つ神の命をうけ日本列島をつくったとされる男神「伊弉諾尊(いざなぎのみこと)」。天照大神、素素戔嗚尊(すさのおのみこと)の父神であることから、神武、岩戸を超えるという意味だ▼では「いざなぎ」を超えたという今の景気を何と命名するか。伊弉諾尊と結婚し、出産で火傷を負って黄泉の国にいき、変わり果てた姿でいざなぎを追っかける女神・伊邪那美命(いざなみのみこと)と、リストラや格差社会という痛みの上に生まれた景気とを重ね合わせた「いざなみ景気」か▼それとも景気の波が大企業に吸収され、庶民には届かぬ「さざなみ景気」といったところか。(克)

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