悠言録

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[2007年02月11日]

 「暖かい日が続きますね」「何だか、変ですよ」「この分だと、夏の暑さは大変でしょうね」。こんなあいさつが普通になった▼「北極の氷が消えています」「白クマも困っていたね」「ロシアでしたか、ヒグマが冬眠できず不眠症だってさ」「南の島が水没してる」「欧米で大洪水が多発らしいよ」。立ち話もつい長くなる▼「海面上昇で大阪も水浸し」「熱帯の病気が広がるとか」「農作物が腐るのが心配だよ」。怖い話に発展して、別れの言葉は「結局、人間ってバカなんだ」▼地球温暖化が加速しているとの国連報告書が発表されて以降、電車の中でも喫茶店でも、地球の異常を憂う人々の真剣な話し声がよく聞かれる。地球が発した悲鳴に対して「原因は複雑だ」と、逃げる政治家や学者も多かったが、今回の報告書は、二酸化窒素ガスなど温室効果ガス増加に起因する温暖化、と位置付け、はっきり「人間が原因だ」と警鐘を鳴らしている▼県新公会堂で開催された国際シンポジウム「今、世界の文化遺産は大丈夫か」で、奈良大の西山要一教授は、奈良の深刻な大気汚染と文化財への影響について報告した。危機が身近にしのびよっている。緑の住宅街を突っ切る道路計画も進んでいる。「便利になればいい」「もうければいい」「自分だけ良ければいい」。もう、こんな価値観から抜け出そうではないか。人間の英知を信じたい。(水)

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