悠言録

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[2007年02月27日]

「奈良は私たちのふるさとでございます」。奈良県出身の桜花昇さんが舞台あいさつをすると、観客席から万雷の拍手が送られた▼「NeW OSK日本歌劇団」のレビューショーが、なら一○○年会館で開かれた。奈良市のあやめ池遊園地を本拠地に多くの人に愛された「OSK日・{歌劇団」が解散、大阪で新しい旅立ちを始めて3年余り。昨年に続いて2回目の″里帰り公演″だった▼OSKのさよなら公演の時、華やかな舞台にもかかわらず、81年の歴史を閉じる無念と寂しさが会場全体を包んでいた。ファンは泣いていた。里帰り公演は違っていた。「新しい私たちの姿を見て下さい」。若々しい、元気あふれる団員たちの笑顔の中に観客は希望を見いだし、″娘たち″の成長を心から喜んだ▼第一部の日舞、第二部の洋舞。スピードとパワーと品格、伝統と初々しさがあった。プロとしての自信がみなぎっていた▼あやめ池の駅から電車に乗ってきたグレーの制服に身を包んだOSKの生徒たちのニキビの顔が思い出された。なら・シルクロード博の連日のおもてなしの活躍ぶりもよみがえった。「記憶」が文化発展にとっての基本といわれるが、おそらく、観客の胸にさまざまな懐かしさが去来したにちがいない▼ふるさとの温かさ。地元文化にこだわり、新OSKを応援する奈良テレビへ感謝の言葉を添えた桜花さんに″人間″を感じた。(水)

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