悠言録

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[2007年03月04日]

 「奈良にゆかりの映画情報マップ」が県などによって作成された。奈良再発見の手がかりになると同時に観光振興に一役買いそうだ▼奈良を舞台にした作品、奈良でロケをした作品など41件の解説、エピソードや写真がA4判、8呂剖縮深く収められている。日本映画が久しぶりに復権のきざしを見せてきた今、タイムリーな着想だろう▼クロサワの「羅生門」や「蜘蛛巣城」が春日奥山で撮影されたことはよく知られている。寅さんシリーズの第1作に浮見堂、「ラストサムライ」に吉野、「好人好日」に奈良女子大、「天平の甍」に唐招提寺、「麦秋」に耳成山が登場したことなどは懐かしく思い出される▼「そうだったの? うっかりしてたなぁ…」。映画の展開に夢中になって、スクリーンに現れた″ゆかりの地″を記憶にとどめていないケースが数多いことも、このマップで思い知らされた▼好きな映画監督、篠田正浩。奥さんは女優の岩下志麻だ。「暗殺」「心中天網島」「卑弥呼」「瀬戸内少年野球団」…。記録映画の「札幌オリンピック」の革新的な映像美は忘れられない。同監督の「梟の城」に慈光院が、「スパイ・ゾルゲ」に法起寺が映っていたとは「全く、うっかりしてたなぁ」▼「東大寺は二月堂に行く転害門からのアプローチが好きでね」「気が遠くなるほど時代をよみがえらせてくれる」。奈良に惚れる篠田監督の談話が奈良に住む者には何とも心地よい。(水)

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