悠言録

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[2007年04月29日]

 地震が頻発している。大地が揺れることほどおそろしいことはない。縦横に走る近畿の活断層。不気味な活動期にはいったといわれ、その″備え″にぬかりがあってはならない▼解体作業が進む高松塚古墳の石室に、地震を示すひび割れが見つかったとされるが、奈良の文化財は、地震と火災との絶え間ないたたかいの連続だった。倒壊や火事で失われたものも多い。その経験と知恵で様々な予防策が講じられ、今、私たちに、人間の宝として精神の喜びをもたらしてくれている。愚かで乾燥したことのあふれる社会の中、文化財の存在意義は尊い▼今年夏、8月12日、NPO「災害から文化財を守る会」など共催の地震火災フォーラムが奈良市の県新公会堂で開かれることが決まった。これまで京都、大阪、東京などで10回開催されたが、奈良では初めて▼メーンタイトルは「1300年の都に―わたしの宝、あります」だ。サブタイトルは「災害から―日本の文化財、まもってますか」。奈良の歴史、風土に惚れきる映画監督、篠田正浩さんが基調講演する▼篠田さん、大野玄妙・法隆寺管長や金関恕、青山茂先生たちパネリストがどんな″想い″と″願い″を語るのか、とても楽しみだ▼松本真理子さんがマリンバ演奏&トークで奈良ならではの″おもてなし″をする。会場周辺は、その夜、「なら燈花会」のほのかな灯が幻想的に揺れる。(水)

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