悠言録

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[2007年05月10日]

 既報のとおり、大型連休期間中、奈良市を訪れた観光客にアンケート調査を実施した結果、日帰り客が約70%だった▼また、1人あたりの予算は1万円以下が過半数を占めた。近場で金がかからないから奈良に来られたのか。宿泊施設が不十分だから日帰りだったのかと推測したくなる。これまで日本経済の主役は「農」「工」「商」と移り、現在「情報」が主役となっている▼これら時代ごとの主役を母体に、自然、人文資源のほか、サービスも加味した総合的な産業と言えるのが「観光」の分野だろう。昨今、全国どこでも観光開発に躍起になっている▼しかし、観光とは極めて属地性の強い代物であり、個性そのものが魅力であることから、全国一律の金太郎飴型の観光はやがて衰退する。テーマパークのうち、ディズニーランドが独り勝ちしているのは、その個性にある▼つまり、顧客尊重のサービスが独自性強く展開されている。また、施設内でのグッズをはじめ、周辺の宿泊施設、交通機関など観光開発に伴う生産活動を誘発している。今や見る、食べる、遊ぶだけの消費型観光から、作る、興す、残す、伝えるという生産型観光に転換することが求められている▼荒井新知事は観光振興に造詣が深いと定評がある。奈良には隠れた観光資源が散在している。通過型から滞在型へ、消費型から生産型へ転換することで奈良をアピールして欲しい。(耕)

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