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[2007年05月19日]

 銃器による犯罪がまたしても尊い人命を奪った。愛知県長久手町で起きた元暴力団員による拳銃発砲・立てこもり事件で、警察官が銃弾に倒れた▼先月の長崎市長射殺、東京都町田市の暴力団員立てこもりなどに次いで発生した凶行に、また人々は憤りと恐怖に襲われた。事件の主役は「隠れた銃」。厳しい銃規制下にある我が国だが、水面下での拳銃の流通・蓄積量は増加の一途。「国内に潜む拳銃の実数は5万丁程度」ともいわれる▼反面、潜在拳銃の実像は不透明になる一方。押収量も年々減少の一途で、巧妙な隠匿に効果ある対策が見当たらないのが現状だという。正義感に燃えた若い警察官が凶弾に散った事件。容疑者の自分本位とみられる乱行の犠牲だけにやりきれない▼一方で、17歳の少年による母親殺人事件は、社会に大きなショックを与えた。母親の首を切り取り持参、腕もスプレーで装飾して飾るなど、猟奇的な犯行に背筋が凍る思いの人は多いだろう▼その少年は、接見した弁護士に「誰でもいいから人を殺したかった。たまたま母親が隣の部屋に寝ていた」と供述、「戦争やテロなら人が殺せるのに、戦争が起きないから殺した」と話しているという。その精神構造は、とても正常な判断では理解できない▼戦後の混乱から驚異的な経済発展で、豊かさと自由を謳歌する日本人。平和ボケした現代日本、何かが狂っている。(克)

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