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県内首長・議員選 まずは「人間力」磨け

2013年01月04日

論説委員 黒田高弘

 先の衆院選。落ち目の政権与党民主党から大量の離反者が出た。その数は100を超えた。離反者は政策の違いを切々と訴えたが、落選したくないという自己保身としか聞こえなかった。有権者のほとんどもそう判断したことだろう。
 そもそも政権交代時から「寄り合い所帯」と呼ばれていた民主党。基本政策が異なる集合体だった。それを「政策が違うから離党する」では理屈が通らない。素直に「民主党では選挙に勝てないから抜ける」と言ったほうが、まだ心地が良い。
 民主惨敗の結果を受けて、平成25年の県内政局も大きく様変わりしそうだ。今年、県内で実施される選挙は、前回は平成21年に行われており、「政権交代」の錦の御旗を掲げた民主党が躍進した年。多くの民主推薦首長、民主公認議員が誕生した。当選時、4年後のこの結果を予想できた人はいないだろう。
 この4年間の国政選挙にみる民主票をみると、21年の衆院選で35万42票、22年参院選で22万5399票を獲得したが、昨年末の衆院選ではわずか9万5040票。一方、第三極として注目を集めた日本維新の会は20万7695票で、自民党の19万6095票よりも多く得票し、県内第1党にまで躍り出た。残念ながら維新の選挙区当選、比例復活者はなかったが、この20万票は、選挙で勝利したい首長・議員にとってはのどから手が出るほど欲しいはずだ。
 7月に改選を迎える奈良市の仲川元庸市長は最たるもので、前回選では民主党推薦、馬淵澄夫衆院議員の全面支援を受け勝利したものの、今では「民主色」を隠し、加えて、日本維新の会へのすり寄りをみせている。この再選したいがための生き残り策は市民に対する裏切り行為にほかならない。
 中国の歴史書『三国志』に呂布と言う猛将がいた。この呂布。義父を裏切り、主君を裏切り、最後は部下に裏切られ命を落とす。三国史上最強と呼ばれた男の生涯は裏切りの人生だった。このような話は、日本の歴史でも数多くある。いつの世も裏切り者が信用されることはない。
 昨今、「人間力」という言葉が注目を集めている。学力やスキルだけでは量ることのできない、人間としての総合的な魅力が求められる時代にきている。
これは企業でも行政でも同じ。トップの人間力が企業や行政を良い方向にも悪い方向にも向かわせることができる。トップが自己保身ともとれる言動を繰り返せば、誰もついていかない。
 今号で掲載している通り、仲川市長は就任後、本会議中にガムをかんで叱責され謝罪、病院視察とは名ばかりの軍港巡り、公職選挙法違反に当たるたすき掛けでの街頭演説など、数々の失政・失態を繰り返してきた。選挙は有権者の1票に委ねられるが、再選の保身に走る前に、「人間力」をまずもって磨くべきだ。そういえば、民主党の行政仕分けを持ち込み、牘逎泪有瓩蕃葫蕁覆笋罅砲気譴燭海箸發△辰拭
 仲川市長に限ったことではない。衆院選の結果を受け、政党をくら替えするような首長や議員がいるならば、われわれ県民は厳しい態度で臨まなければならない。国政選挙のように―。


  • 教職40年 浅田芳正氏の教育奮闘記「教育は教えないこと!〜考える力を育てる〜」 好評のうちに連載終了 平成28年3月18日刊行
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