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県都・奈良市 市政刷新こそ急務

2013年04月12日

主筆 藤山純一

 自公連立で安倍政権が発足して100日が過ぎた。戦後初めて野党が総選挙で単独過半数を取り、政権交代が実現したのが3年半前。長く続いた自民党政治に代わって喝采を浴びて登場した民主党政権だったが、昨年12月に振り子のように揺り戻され、落ち着くところに落ち着いたようだ。
 「政治主導」「事業仕分け」「コンクリートから人へ」などと矢継ぎ早に打ち出したが、官僚政治という厚い壁に阻まれ、その手法の未熟さもあって自爆したというのが実情ではないか。未曾有の被害をもたらした東日本大震災に領土問題や沖縄米軍基地問題が重なり、党分裂も追い打ちをかけた。
 自民党の政権再登板は、まさに民主党の崩壊によってもたらされた結果であり、自らもぎ取った成果ではない。とはいうものの「安定した大人の政治」を求める国民の期待は高まりつつあり、順調な滑り出しと言えそうだ。
 ただ、原発や改憲問題、TPP参入など、成り行きによっては期待感がしぼんでしまう結果にもなりかねず、3カ月後に迫る今夏の参院選で自公政権を国民がどう判断するか、アベノミクスをどう評価するか、大いに注目されるところだ。特に福島の原発事故は、これまでの「安全神話」が一挙に吹き飛び、計り知れない不安に襲われた。この解決なくして原発はあり得ないだろう。
 そして、この民主党政権誕生とともに県内でも「民主の風」に乗じて4年前に新人が初当選を果たしたのが、王寺町長であり奈良市長だった。このうち王寺町長選は今年2月3日に投開票され、昨年暮れの総選挙と同様、「民主の風」の現職が、自民党など推薦で元県職員の新人候補に3倍近くの票差をつけられ大敗北を喫した。
 残るは、恐らく参院選と同日選となるだろう奈良市長選である。例に漏れず4年前初当選した仲川元庸市長は、その未熟さゆえ行政は停滞し、職員との信頼関係を築けず、「失われた4年」を演出している。
 平成25年度がスタートし、県では新県立奈良病院の建設やホテル誘致なども盛り込んだ「大宮通りプロジェクト」など積極的な施策を展開するが、そのお膝元の県都・奈良市がふらふらしていては、どうしようもない。当然、両者の関係はうまくいかず県民、市民にとっては迷惑至極だ。
 現在、7月21日に投開票される市長選には、現職のほか池田慎久奈良市議、浅川清仁県議、さらにこれに加え、自民、共産の両党の公認候補が出馬するとなると、計5人でのかつてない大乱戦となりそう。
 選挙告示まであと3カ月。このままいけば県都・奈良市は牘蠑絖瓩靴修Δ世、果たしてこれで「失われた4年」を取り戻せるのだろうか。選択肢が多いことは歓迎したいが、これ以上の行政の停滞はどうしても避けなければならない。県とともに発展する奈良市のあり方を存分に論議し、市民の目線で行政をリードできるプロフェッショナルにぜひとも市政を任せたい。市民の思いを裏切らない市長誕生を切に望むところだ。

  • 教職40年 浅田芳正氏の教育奮闘記「教育は教えないこと!〜考える力を育てる〜」 好評のうちに連載終了 平成28年3月18日刊行
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