論点

トップ論点一覧 > 論点

課題山積の生駒市政 どうする山下市長

2014年11月21日

主筆 藤山純一

 安倍晋三首相が消費税率10%への引き上げを先送りしきょう21日、衆議院を解散して総選挙に打って出る。降って湧いた解散・総選挙に「なぜこの時期なのか」との疑念は尽きない。
 先日開催した弊社主管の新生奈良研究会の講演会で講師として登壇した元官房長官の野中広務氏は、今回の選挙について、早い段階から予測していたという。安倍首相が政権の目玉として掲げているアベノミクスの先行きがどうも危ない。それでは野党が野党としての機能を発揮していない今こそ勝てる選挙ができるというわけである。
 これでは本当の議会政治と言えるのか。野中氏は「健全な野党が存在する議会政治の基本に立ち戻らなければ日本の将来はない」と憂いた。ちょうど2年前の総選挙を思い出す。結局、民主党の犂げ鬮瓩納民党は前回に比べてほとんど票を伸ばすことなく大勝した。
 与党の民主党が行き詰ったことから、野党であった自民党が総選挙で政権を奪取したのだ。「選挙なんて与党の都合のいい時にするもので大義なんてものはない」という人もいるが、それでは国民・有権者はたまったものではない。
 今国政は、消費税増税の先送りもさることながら、地方経済の活性化や原発問題、集団自衛権行使の法的整備、ひいては憲法改正など課題山積。選挙後の国会で緊張ある論議をするには、バラバラとなってしまった野党再編が急務ではないか。
 政権の独断専行ほど恐ろしいものはない。来年の戦後70年という節目にどのような政治を望むのか、私たち有権者こそが問われているのではないか。 
 県内では生駒市の山下真市長の独断専行が目立つ。というのも市民が手軽に使用してきた市のスポーツ施設を売却し、市南部から車で1時間もかかる北端にスポーツセンターを開設しようとしているからだ。しかも新しくできるスポーツセンター近くの住民の9割が開設に反対しているのだ。
 先月17日には地元と合意するまで工事着工を見合わすよう署名を添えて要望書を提出。これに対して山下市長は全く答えていないのが現状だ。
 また、山下市長が強引に進めてきた市立病院開設だが、来年6月の開院を控え、医師や看護師ら196人のスタッフを整えなければならないのに、今年9月現在での配置できる人員はその4分の1にも満たない。今現在のスタッフの整備状況を市に問い合わせても「公表できません」との返事。これで果たして市民の病院ができるのか。
 さらに、同病院の指定管理者となっている医療法人「徳洲会」グループの徳田虎雄前理事長が、このほどグループの病院建設を請け負ったゼネコン側から約1億円のリベートを受け取りながら税務申告せず、熊本国税局から所得隠しと認定していたことも明るみに出た。
 関西文化学術研究都市の高山第2工区の開発計画も山下市長の一方的な「事業協力の白紙撤回」で暗礁に乗り上げたままだ。市が発展するかどうかはトップの手腕次第。失敗すればその付けは市民に回ってくることを忘れてはならない。
 

  • 凛と咲く〜輝く女性たち
  • バックナンバー購入のご案内
  • 会社情報
  • お問い合わせ

ホームニュース論点悠言録

バックナンバー購入会社情報お問い合わせ

当サイトに掲載の記事・写真・図版などの無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権並びに国際条約により保護されています。

Copyright Nara Nichinichi Newspaper