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参院選公示 「アベノミクス」の裏側

2016年06月24日

記者 澤口直

 第24回参院選(7月10日投開票)が22日公示され、18日間の選挙戦に突入した。安倍晋三首相は増税再延期などの判断の「信を問う」とし、自民、公明両党で改選過半数の61議席が勝敗ラインだと明言。
 全国で32ある「1人区」の中でも奈良選挙区は激戦必至だ。自民新人の佐藤啓氏(37)、民進現職の前川清成氏(53)、おおさか維新新人の吉野忠男氏(57)、幸福実現新人の田中孝子氏(60)の4候補が各地で支持を訴える。
 今選挙の最大の争点は「アベノミクス」への是非だろう。第2次安倍内閣が発足した平成24年12月以降、株価上昇、輸出企業の業績改善や雇用改善などの結果を出した。しかし、消費税率8%への引き上げ以降、個人消費は低迷、賃上げも伸び悩む。庶民に恩恵が行き渡っているのか疑問だ。アベノミクスの成果について安倍首相は「道半ば」と評価。今秋にも速やかな経済対策を断行するとした。
 安倍首相は10日、自民、公明両党が推薦する佐藤氏の牘膰郤遊皚瓩僕荼するなど、奈良選挙区を最重要選挙区と位置づける。首相は野党統一体制を批判しながら、アベノミクスの成果を強調。参院選を「前進か後退かの選択」と結び、佐藤氏の名前を連呼するパフォーマンスも見せた。
 佐藤氏に立ちはだかるのは、3選を目指す前川氏。知名度を生かしつつも、政策の異なる共産党と野党統一で組み猗唇打椨瓩魏,圭个后19日に民進党の岡田克也代表が来県し、アベノミクスを批判。前川氏は、非正規雇用者の待遇改善、格差是正など庶民を暮らしの不安から守ることを訴える。
 両党の経済政策以外の争点も考えたい。生活に関わる大きなテーマで注目の消費増税だが、両党は延期の方向で一致。世間をにぎわせた保育士の待遇改善についても給与引き上げの方針で一致し、争点になりにくい。
 今選挙の大きな争点としていないが、憲法改正、原発政策について両党のビジョンを見定める必要がある。自民党は党是の改憲を「衆参両院の3分の2以上の賛成および国民投票による過半数の賛成が必要」と公約に明記。
 民進党は「憲法9条」の改正に反対しながら「新しい人権や統治機構改革など時代の変化に対応した未来志向の憲法を国民とともに構想」と公約にある。国民は参院選の結果次第で「憲法9条」が変わる可能性を頭に入れなければならない。
 原発政策について自民党は「原子力は安全性の確保を大前提」としながら原発の再稼動を進める方針だ。民進党は「2030年代原発ゼロに向け、あらゆる政策資源を投入」と、40年運転制限を厳格に運用することを明記。
 20日に関西電力高浜原子力発電所1、2号機の20年延長が猯祿暗瓩坊茲泙辰拭8業政策はあやふやにすべきではなく、各党は是々非々の理論を展開すべきだ。
 また、新たに選挙権を手にした18、19歳の若者約2万8000人の投票にも注目が集まる。
 公約は各党のホームページから閲覧できる。候補者の言葉だけでは分からない党のビジョンを見定めた上で、責任ある選択が求められる。

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