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[2017年02月03日]

 日本の障害者の数は700万人を超え、国民のおよそ20人に1人は、なんらかの障害を抱えながら生活している。その人たちの大半が小規模授産施設などの共同作業所で働いているが、1カ月の工賃は自立するには程遠い金額。そんななか、民間企業における障害者の実雇用率で県が全国1位に輝いたのは、県民として誇らしいことだ▼本紙で報じている通り、全国1位の要因は、官民一体となってチームで支援していることが大きい。昔と比べて、人間関係が希薄になってきているといわれる現代社会。トランプ大統領の「アメリカ・ファースト」ではないが、県内の障害者雇用に関わる人たちが、「マイ・ファースト」の精神であったならば、この結果には至らなかっただろう▼しかし、健常者が、普段の生活で障害者と関わる機会は少ない。初めて関わる人は、どう接していいかわからず、自己防衛手段として「差別」してしまうことがあるという。雇用の拡大と合わせて、健常者と障害者が関わる機会を増やし、理解を深めていかなければ、ともに住みやすい社会の実現はない▼今回取材した、障害を抱えながら働く人たちの特徴は、笑顔のまぶしさ。それぞれに言えない悩みや不安はあるだろうが、バイタリティーに溢れていた▼無論、障害の重さや周囲の環境などで、前を向けない人も大勢いるだろう。それでも必死に手を伸ばせば、つかんでくれる人は必ずいる。(梶)

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