論点

トップ論点一覧 > 論点

生駒市立病院 「説明責任」果たす長を

2017年06月23日

論説委員 黒田高弘

 学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画を巡る問題について、民進、共産、自由、社民の野党4党は22日、臨時国会を召集するよう政府に求めた。同問題について安倍晋三首相は「今後も分かりやすく説明する」と記者会見で語っており、公明党の山口那津男代表も「政府は調査を尽くし、説明責任を果たしてほしい」とコメントした。
 政治家にとっては、切っても切れない「説明責任」だが、最近の安倍政権は特にこの言葉を軽視する傾向にある。内閣府が「総理のご意向」などと獣医学部開設を急がせたとされる文書があったと報道されれば、菅義偉官房長官は「怪文書みたいな文書」とバッサリ。
 その後、前文科省事務次官が「あったものがなかったことにされてはいけない」と文書の存在を認める会見を開き、再調査の結果、一連の文書14通の存在が確認されると、「当時は出所や入手経路が不明で、信ぴょう性もよくわからず、『怪文書』という話をした」と自らの発言を撤回するも、「怪文書という言葉だけがひとり歩きしているのは、極めて残念だ」と開き直りともとれる発言をする始末。
 官房長官に限らず現安倍政権の面々は、「安倍一強体制」のおごりからか、本質にはいっさい答えようとせず、悪びれる様子もない。その最たるが安倍首相であり、2020年までの改憲を目指す考えをインタビューで答え、その真意について国会で答弁を求められると「読売新聞を熟読して」。一国の長の発言とはとても思えない。
 生駒市立病院が開院から丸2年が経過した。山下真前市長が突如、指定管理者を全国公募し、わずか15日間という短期間に医療法人徳洲会が応募し、徳洲会以外に応募がなく、市は徳洲会を指定管理者候補として決定する。それ以降、山下前市長は「徳洲会を指定管理者とする市立病院開院」にこだわり続け、議会から再三再四さまざまな指摘があっても、爐瓦蟆,鍬瓩鯊海韻拭
 徳洲会グループによる暴力団との交際疑惑では「関係ない」「問題ない」の一辺倒。開院前から、医師・看護師不足が指摘されていたにもかかわらず、開院間近の平成27年4月に、「市政に特に大きな懸案事項はない」と市長職を放り出し、知事選にくら替え出馬。説明責任を果たすことなく狎廚鯊して畧原雹圓鯣瑤嗄った。
 今号でも報じた通り、開院3年目を迎えた現在でも、患者数は計画よりも下回り、常勤医師も確保できない事態で、赤字経営が続く。計画段階ですでに医業収入よりも人件費などの医業費用が多く、なぜこのような計画が承認されるのか疑問でならない。
 民間であればこれだけ赤字が続けば倒産する。その責は、トップや役員にある。赤字続きの市立病院の責任は、誘致した山下前市長にあり、黒字化できずにいる小紫雅史市長にある。
 県都のかじ取り役を決める奈良市長選の告示まで10日に迫り、選挙熱も徐々に高まってきた。われわれは「言い逃れ」することなく、きちんと「説明責任」を果たすリーダーを選ばなくてはならない。

  • 教職40年 浅田芳正氏の教育奮闘記「教育は教えないこと!〜考える力を育てる〜」 好評のうちに連載終了 平成28年3月18日刊行
  • 応援しよう地元の バンビシャス奈良×奈良日日新聞 奈良日日新聞はチーム準オフィシャルメディアです
  • 奈良日日新聞 購読・購入のお申込み
  • 広告のご案内
  • 奈良日日新聞 会社情報


  • ならにちホームページガイド
  • つぶやきで奈良をもっと楽しくしよう!ツイ奈良交流会

ホームニュース紙面内容紹介論点悠言録

購読のお申し込みバックナンバー購入のご案内広告のご案内会社情報個人情報保護

当サイトに掲載の記事・写真・図版などの無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権並びに国際条約により保護されています。

Copyright Nara Nichinichi Newspaper