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衆院選 有権者よ、諦めるな

2017年10月20日

記者 梶田智規

 「どの党が政権を担っても一緒」、「希望の党やほかの党に政権交代しても、結局時が経ったら好き放題やる」。本紙衆院選世論調査の街頭インタビューで、選挙に「行かない」、「あまり関心がなく迷っている」と答えた人の多くが口にした言葉だ。しかも若い世代の人が多かった。国の将来が不安になるが、この声を簡単に否定することはできない。
 「郵政選挙」と呼ばれた平成17年9月の第44回衆院選の投票率(小選挙区)は前回選の59・9%をはるかに上回る67・5%。県内も全国平均を上回る70・3%と高かった。民主党が選挙前を大幅に上回る308議席を獲得し、議席占有率64・2%で政権交代を実現した21年8月の第45回衆院選の投票率は69・3%。県内は71・5%と、高い投票率を誇った前回選をさらに上回る数字をたたき出した。
 しかし、約3年3カ月続いた民主党政権は、政治とカネを巡る疑惑問題、東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故への対応の悪さ、外交・経済対策の弱さなどが強く批判され、「政権交代で掲げたマニフェストが1つも実現されていない」などの非難を浴びて支持率は急落した。
 政権交代を実現した民主党の体たらくに国民は失望。高まった政治、選挙への関心は薄まっていった。その結果、自民党が294議席を獲得し、政権を奪還した24年12月の第46回衆院選の投票率は59・3%。県内は63・1%と急落。そして26年12月の第47回衆院選では、投票率52・7%、県内は55・6%と戦後最低の数字を記録した。
 若年層の政治離れが問題視される中、18歳選挙権が導入され、選挙への気運は高まるかに見えたが、昨年の参院選の投票率はは54・7%。県内は56・9%で、18、19歳の県内投票率も51・6%にとどまった。県選挙管理委員会が県内の高校で出前授業を行うなどして10歳代の政治、選挙への関心を高めたが、全体の投票率引き上げにまでは至らなかった。
 今回の本紙衆院選世論調査で選挙に「関心があり必ず行く」、「行く」と回答した人は約7割。民進党と合流した希望の党などの新勢力が、どこまで議席を伸ばせるかに県民の注目が集まっている。調査では「森友・加計問題の真実を明らかにせよ」、「忖度(そんたく)のない政治を」などの声が多く聞かれたが、現状では、期待された犂望の風瓩録瓩ず、2、3区は自民前職が希望の党の候補者らを大きくリード。1区にいたっては犁嬋瓩吹き、希望の党として立候補した元民進党前職が苦境に立たされ、終盤戦では犖朕有瓩箸靴謄▲圈璽襪垢觧亘。
 2週間ほど前、経済、教育の分野で活躍する有識者に衆院選について取材すると「今の国政には緊張感がない」との指摘があった。「このままでは日本は衰退していく」とも。説明責任を果たさないトップ。そしてそれを糾弾すべき野党の体たらくを見ると、有権者から政治への狡め瓩慮斥佞出るのもうなずける。しかしそれでも、国の未来を切り開くためにわれわれは政治について学び、重い一票を投じ続けなければならない。

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