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仲川奈良市政 北から観光振興の風を

2017年12月15日

記者 梶田智規

 今年の世相を表す「今年の漢字」に「北」が選ばれた。理由は北朝鮮のミサイル発射や核実験の強行、北九州北部豪雨、北海道産じゃがいもの不作、北海道日本ハムの大谷翔平選手の米大リーグ移籍、清宮幸太郎選手の入団、競馬でキタサンブラックが活躍したことなどが挙げられた。日本ハムは昨年の日本一から5位に転落。ペナントレースでは猖稔瓩領呂鮓せることはできなかったが、ドラフトやストーブリーグでは、日本一を奪還したソフトバンク以上に注目を集めた。
 「北」のほかに、「政」や「選」、「乱」、「変」などの漢字が上位にランクイン。政治の乱れや選挙の変革が印象に残る1年だったといえる。また県内の動きを振り返ると、いびつさが際立った奈良市長選のインパクトが強い。7月の奈良市長選は、公示日まで残り2カ月を切っても立候補表明者がいないという異例の事態。現職をはじめ立候補が噂される人物、候補者擁立が難航している自民党らのにらみ合いが続き、5月中旬に前生駒市長の山下真氏と現職の仲川元庸氏がようやく立候補を表明。6月に自民推薦でNPO法人理事長の朝廣佳子氏、共産党の井上良子氏が続いて立候補を表明した。
 自民は党所属の県議が山下陣営に姿を見せるなど一枚岩になれず、トップの現職に4万票差をつけられ大敗。自民党県連の体たらくぶりに、朝廣氏の推薦を見送った公明党からも「役員の進退問題に発展しても不思議はない」と厳しい声が上がり、党支持者からも役員改選を求める声が相次いだ。一方、最後まで現職と接戦を繰り広げたが、約2000票の僅差で敗れた山下氏は、開票結果に納得できないとして、疑問票の再検証などを求める異議申出書を市選管に提出。異例づくしの選挙戦となった。 
 そういった状況のなか、6万1934票を獲得して3期目の当選を果たした仲川市長にかかる期待は大きい。仲川市長は来年の「市制120周年」、2020年の「東京五輪・パラリンピック」に向け、奈良市版成長戦略「NEXT1300」を策定。「奈良市をより魅力あるまちへ」と意気込む。魅力アップのカギを握る観光面では、2020年までに9ホテル3000室以上を整備し、宿泊客増加をもくろむ。
 また今年6月にリニューアルオープンした「ナラニクル」で着地型ツアーの提案や、伝統工芸などが体験できるワークショップへの参加を促し、日帰りでは伝わりづらいきめ細かな狷猯匹領匹記瓩魎兇犬討發蕕ぁ滞在時間の延長を図る。外国人を中心に観光客が年々増えるなか、宿泊客の増加と滞在時間の延長を実現することで、県猖稔疉瑤ら中南和へ観光振興の風が吹くことに期待したい。
 3期目はトップダウンからの脱却を掲げる仲川市長だが、気掛かりなのは、新斎苑やクリーンセンター問題などで何度も怒りを買った市民・職員・議会置き去り行政。仲川市長には「北」の漢字のように背中を向け合うのではなく、しっかり正面を向き合って対話し、奈良市を発展させてもらいたい。

  • 教職40年 浅田芳正氏の教育奮闘記「教育は教えないこと!〜考える力を育てる〜」 好評のうちに連載終了 平成28年3月18日刊行
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