論点

トップ論点一覧 > 論点

混迷する河合町議会 議員の責任を果たせ

2018年04月20日

主筆 藤山純一

 いまさらではあるが地方議会の役割は何か。地方自治法第二節権限の第九十六条1項によると、「普通地方公共団体の議会は、次に掲げる事件を議決しなければならない」とあり、「一、条例を設け又は改廃すること。二、予算を定めること。三、決算を認定すること」など15項目に及ぶ。
 また、議長の役割は同法第百四条で「議場の秩序を保持し、議事を整理し、議会の事務を統理し、議会を代表する」とある。
 すなわち、地方議会とは、住民が直接選挙で選んだ代表、地方議員で構成される最高の意思決定機関であり、条例の制定や予算、決算の決定、地方税に関する議決のほか、執行機関の監視を行うのが役割である。そのため議場の秩序を維持し、執行機関の監視を怠りなく、議会の運営をする議長は大きな役割を担う。
 さらに執行機関の事務に大きな問題が生じた場合、議会には同法第百条により、調査権が与えられており、開催された調査委員会では関係人に出頭を求めることもでき、この時の証言においては民事訴訟法の運用で罰することも可能だ。
 ところが河合町議会では、昨年9月定例会から今年3月の定例会まで3回にわたって流会となる異常事態が続いている。昨年9月の定例会では議会運営委員会開催当日に示し合わせたように疋田俊文議長と委員の岡田康則、谷本昌弘、森尾和正の3氏が急病で欠席したため定足数に達せず流会。
 昨年12月定例会では、町営住宅の改修費や清掃工場修理費で未払い金があることが判明、委員会での町側の答弁が虚偽だったとして一部議員が反発して最終日に流会となった。
 今年3月の定例会は、議会運営委員会で事前に日程を決定し15日午後2時から本会議を開会。岡井康徳町長が住宅改修費や清掃工場修理費の未払い金があったことを謝罪し、責任者として自らの給料をこれまでの15%カットをさらに20%(3カ月)カットすると表明した。
 この後、会期の決定や議案提案の予定だったが、あろうことか疋田議長が突然、暫時休憩を宣言、そのまま再開されず午後5時に流会となってしまった。3月議会は言うまでもなく町民の生活に直結する大事な新年度予算案を審議する機会だ。町民から選ばれた議員として審議しないというのは地方自治法に違反し、議員の職務を放棄していると言わざるを得ない。
 これまでの流会の度に町側は臨時議会の開催を求め対応してきたが、議会を開会して議論しない議会は全く存在意義がないといっても過言ではない。議会には前述した通り執行機関を監視するための充分な権限が与えられており、これを行使しない議会ならば、議員自身の役割を果たしておらず報酬を返上すべきである。
 ましてや、もし個人的に気に食わない、多数決では負けるなどとの理由で町議会を流会させ、審議を拒否しているのなら、言語道断で町民無視も甚だしい。そうでないなら堂々と議会を開会し、町側を正したらいい。議会制民主主義が泣いている。

  • 奈良日日新聞社は「Sport for Tomorrow コンソーシアム」の会員です。
  • LINE@で情報発信中!!
  • 奈良日日新聞はチーム準オフィシャルメディアです
  • 凛と咲く〜輝く女性たち
  • 広告のご案内
  • 購読・購入のお申込み
  • 会社情報


ホームニュース紙面内容紹介論点悠言録

購読のお申し込みバックナンバー購入のご案内広告のご案内会社情報個人情報保護

当サイトに掲載の記事・写真・図版などの無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権並びに国際条約により保護されています。

Copyright Nara Nichinichi Newspaper