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相次ぐ自然災害 地域は地域で守る

2018年07月20日

主筆 藤山純一

 連日、猛暑が続いている。17日には愛知県で小学1年生が熱中症で死亡したほか、18日には岐阜県で最高温度が40度を突破、平成25年8月に高知県四万十市で40・0度を観測して以来、5年ぶりに国内で40度以上を記録した。
 あろうことか、このような猛暑が予想される中、宮城県名取市の小学校では市制60周年記念の人文字の空撮が校庭で行われ、児童38人が頭痛や吐き気を訴えて病院に搬送されるという事態となった。幸い全員が快方に向かい大事に至らなかったものの、学校側の危機管理のずさんさが指摘されても仕方がないのではないか。
 今回の猛暑が続いている要因は、晴天をもたらす高気圧が2つ重なっているからだという。太平洋高気圧が強まっているうえ、その上に大陸側からチベット高気圧が張り出し、まさに真夏に羽毛布団を2枚重ねて寝ているよう。19日も最高気温が35度以上の猛暑日となり、6日連続で100地点以上で観測されるなど、記録的な暑さとなっている。
 この暑さは東北から九州にかけ7月いっぱい続くようで、8、9月も平年より高い気温になりそうだという。とにかく「暑さを侮るな」。特にお年寄り、子どもたちの暑さ対策は絶対に必要で「これぐらいは大丈夫」は禁物。できれば生活を昔のようにスローペースに戻し、この夏を乗り切ることをお勧めしたい。
 平成23年の東日本大震災に相前後して、「これまでに記録にない」「これまでに経験のない」台風による大水害や地震、豪雨などが相次いでおり、全国的に自然災害による爪痕が残る。
 いまだ記憶に新しい1カ月前の大阪府北部地震では4人が死亡、434人が負傷し、住宅被害は3万棟に及び、今なお約90人が避難を続けている。
 先月末から降り続いた豪雨で西日本を中心に被害をもたらした西日本豪雨では、14府県で200人以上の死者を出し、未だ10人以上の人が行方不明だ。鉄道も14路線、約300カ所で被害が出ており、復旧には1年以上もかかる路線も。
 そんな中、記録的な大雨になると気象庁が発表した今月5日の夜、安倍晋三首相らが自民党議員の懇親会に出席、西村康稔官房副長官がグラスを持った笑顔の集合写真を添えて「和気合いあいの中、若手議員も気さくな写真撮り放題!」とツイッターに投稿していたことが分かった。
 気象庁がこの日午後2時に発表した内容は、大雨としては異例の緊急会見で東京と大阪で実施し、週末の6、7日にかけて東日本から西日本の広い範囲で記録的な大雨になる恐れがあると警告。土砂災害や浸水被害、河川の氾濫への厳重な警戒が必要で、「最新の情報を確認しながら、早めの避難を心がけてほしい」と呼び掛け呼ていた。
 翌6日には福岡、佐賀、長崎、広島、岡山県などの「大雨特別警報」が発令され、甚大な被害発生と推移していく。緊張感のなさは危機管理能力の低下を招く。自身の健康も自然災害からも地域は地域で守らねばならない。

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