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県中南和の観光 夏休みに家族の絆を

2018年07月27日

記者 梶田智規

 三重県鈴鹿市で夫の遺体を遺棄したとして、20歳年上の妻とその交際相手の男が逮捕された事件で、そのいびつな家族関係が注目を集めている。三重県警によると、2人は共謀して夫の遺体を車で運び、自宅の駐車場に遺棄した疑い。第一発見者は息子で、殺害されたとみられる元夫は息子の友人。テレビのニュースでは「(母親は)演技くさい態度というか、泣いてるんだけど涙は出てなかった」など、当時の状況を部外者のように語る息子のインタビュー映像が流れ、違和感を感じた人も多いだろう。この家族はあまりに異質だが、近年、家族関係の希薄化が深刻化しているようにも感じる。
 孤独死した人の自宅を清掃・消毒して原状回復する「特殊清掃業者」が近年急増。全国で5000社以上が参入しており、団体が民間資格の認定制度を始めた5年前から、業者数は15倍以上に膨れ上がっている。この需要の高まりの背景には、未婚者の増加などさまざまな理由があるが、家族関係の希薄化が根底にあるように感じる。遠い親戚ならまだ理解できるが、親に最期を一人で迎えさせ、死後処理は業者に丸投げ。親子で過ごした楽しい思い出や感謝の気持ちはなかったのかと、首を傾げざるを得ない。
 文科省の調査では、家庭での親子の関わりについて国際的に比較すると、日本では父親が子どもと一緒に過ごす時間が短く、子どものしつけについては主に母親が担う傾向に。また、日本の保護者は子どもに生活規律や社会のルールを身に付けるようにしつけることや、「ほめる」、「しかる」などの子どもとコミュニケーションを取る度合いが低いという。
 一方で、育児不安を感じたり、子どものことでどうするべきか分からないと感じる親は年々増加。親子での衝突を避けるケースも増え、偽りの狠舂匹群搬沖瓩構成されていくという構図だ。「雨降って地固まる」という関係性が築けない親子が増えている。
 また近年、核家族化やライフスタイルの多様化により、家族がそろって食事をする「だんらん」の機会が減少。一人で食事をする「孤食」が増え、家族そろって生活リズムを共有することが難しくなっている。家族で話し合うなどし、できるだけ一緒に食事をとる機会を増やすよう、農林水産省が呼び掛けているほど。
 自身の家族との思い出を振り返ってみると、小学生の時に行った沖縄旅行が真っ先に浮かぶ。喉の手術で入院し、夏休みに家族で出掛けることができなかったため、父親が「学校休んで沖縄行くぞ」と言い出して、姉と共に休んで3日間の旅行に。はっきりと覚えているのは「ハブVSマングースの対決ショー」ぐらいだが、楽しかった思い出はある。
 外に出掛けるのがおっくうになる猛暑が連日続いているが、今号で報じた通り、県内にも食べて、遊んで、学べるスポットが数多く存在する。時間がなくても日帰りで行ける場所で、無料で楽しめる施設もある。ぜひ参考にしていただき、家族の絆を深めてもらいたい。

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