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[2018年08月24日]

 非常に強い台風20号が日本列島を縦断、先日、多大な被害が出た西日本豪雨の被災地が心配だ。今夏はまれに見る酷暑で高気圧が重なり合い、「まるで羽毛布団を2枚重ねて寝ているようだ」との声も▼そこに台風ラッシュ。静かに去ってもらって酷暑が収まっていけばいいが、まだまだ油断できない。「奈良は災害が少ない」という「古代神話」はもう当てにならない。十二分の災害対策が欠かせない▼「観測史上初」「50年に一度」「今まで経験したことがない」などの言葉が飛び交い、これでもか、これでもかと自然が人間に襲いかかる。まるで何かのしっぺ返しのように▼作家の佐藤愛子さんは著書「九十歳。なにがめでたい」(小学館)で、「進歩というものは、『人間の暮らしの向上』、ひいては『人間性の向上』のために必要なものであるべきだと私は考える」と強調、「我々の生活はもう十分に向上した」という▼欲望は果てしなく「もっと便利に、もっと早く。もっともっと」と。しかし「もう『進歩』はこのへんでいい。更に文明を進歩させる必要はない。進歩が必要だとしたら、それは人間の精神力である」と警鐘を鳴らす▼確かに私たちの生活は戦後70年を過ぎて便利に快適になった。そして自然からどんどん離れて行ったのではないか。「車に乗るな」「電気を使うな」とは言わない。しかし耳を澄まして自然の中で過ごせば、何か聞こえてくるかもしれない。(純)

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