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西大寺駅周辺整備 「三位一体」で取り組みを

2018年09月21日

論説委員 黒田高弘

 5年前の3月、JR奈良駅を中心として、関西本線は佐保川南踏切道付近から大安寺踏切道付近までの約2・2繊∈井線はJR奈良駅から西木辻町付近までの約1・3舛鯱続立体交差化する大プロジェクトが完成をみた。
 駅周辺は2つの路線が地上を走り、奈良市旧市街地を東西に分断。都市部の発展を妨げていた。また、これらと交差する跨線橋も狭く、周辺道路の交通渋滞が著しかった。
 そこで、街の再生と交通の円滑化を図るため、平城遷都1300年にあたる平成22年の高架化完成を目指し、約500億円の巨額を投じ、14年から連続立体交差が進められ、周辺土地区画整理事業(シルクロードタウン)や3カ所の高架道路の平たん化が行われた。
 また、昭和9年に完成し平成15年9月6日まで使われていた2代目駅舎は当初、高架化に伴い取り壊される予定だったが、その歴史的価値から反対の声が根強く、曳家(ひきや)によって元の位置から18丹榮阿気譴疹紊琶歛犬気豸什澆蓮奈良市総合観光案内所として利用されている。
 当時は本当にうまく行くのかと疑問に思ったものだが、県、奈良市、JRが協力し合い、奈良の玄関口を生まれ変わらせた。以前の旧市街地がどうだったのか、忘れてしまった人も多いのではないだろうか。それほどに、わずか5年でJR奈良駅周辺は大きく様変わりした。
 現在のJR奈良駅舎のファサード(建物の正面部分)の基本コンセプトは「『奈良らしさの表現』―青丹よし―」で、まさに、狷猯匹隆薛瓩箸靴董■影4万人近くの乗降客を出迎えている。
 このJR奈良駅を上回る4万6530人(平成27年11月、近鉄調べ)の乗降客を数える近鉄大和西大寺駅。奈良線、大阪線、京都線、橿原線を結ぶ鉄道の重要な結節点であることから、線路は入り組み、周辺は牾かずの踏切瓩伐修掘以前のJR奈良駅同様、駅の南北の交通は分断され、周辺の発展を妨げてきた。 
 荒井正吾知事いわく狎こΕ肇奪廛ラスの最難関駅甅犖鼎ぢ亮舛留忰甓良の動きが歩を進め出した。昭和40年代から駅の移転、立体化、地中化の構想を検討し、高架迂回(うかい)案などを近鉄が示した経緯はあったが、これまでは抜本的な方策は見いだせずにいたが、先月24日には県、奈良市、近鉄の3者会合で近鉄から前向きな発言があり、長年、課題となっていた同駅周辺の踏切渋滞対策が、本格的に動き出す可能性が高まった。
 国が平成20年にまとめた「国営平城宮跡歴史公園基本計画」は線路移設を前提にしており、県はその前年から宮跡内の地質調査などを実施してきており、準備は万端。あくまでも今後の協議によるが、荒井知事も奈良線移設による「朱雀門前駅」設置に期待を寄せる。
 ただ、駅移設に伴う高架化や地下化となれば、県、奈良市、近鉄が心を1つにしなければ実現できるものもできなくなる。「三者三様」ではなく「三位一体」での取り組みに期待する。

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