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[2018年12月14日]

 「20世紀のコンクリートの時代から今、大きな歴史的転換期を迎えている。これからは木の時代だ」と、これまで世界20カ国以上で建築を設計し、国際木の建築賞(フィンランド)など多数受賞している世界的建築家、隈研吾氏はいう▼先月23、24日、首都圏などの建築関係者を対象に県奈良の木ブランド課が開催した「奈良の木見学ツアー」で講師として隈氏が川上村を訪れ、奈良の木の伐採を一緒に見学した後、講演▼「人は長い長い歴史、木と生きてきた。しかし山に木がなくなったため、ギリシャの神殿は石となった。20世紀は里山を忘れた時代だ」と警鐘を鳴らすとともに、これまで全国、世界で木を素材として取り組んできた実例を紹介した▼そして今、新国立競技場の建設にあたり、その外観は法隆寺の五重塔をイメージした5層とし吉野杉を使用。7世紀の法隆寺仕様で垂木を使い、東西南北でそのピッチを変え、冷たい北風を防ぎ、暖かい南風を入れるという。まさに白鳳時代のリサイクルシステムを採用▼さらに「外装も吉野杉。内装も吉野杉。木はこれからの都市を変える。文明を変える。人類はこれまで大きな循環の中で生きてきた。吉野杉はその循環の産物だ」と強調した▼東京オリンピック開催まであと1年7カ月。その主会場である新国立競技場が「木の香りが漂い、人が生き生きと暮らせる時代」の幕開けとなるよう期待したい。(純)

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